自作絵本を作る際には、絵本のサイズを決める必要があります。
マンガや小説と違い、絵本にはいろいろなサイズがあります。
いろいろなサイズがあるのは絵本の魅力のひとつですが、絵本を作る際は、どのサイズにしたらいいのか迷ってしまうことがあります。
本記事では、絵本のサイズを決める際のポイントや、自作絵本を作る際にどのようにしてサイズを決めたかについて紹介したいと思います。
- 絵本を作ってみたい人
- 絵本のサイズやページ数をどうやって決めたらいいかわからない人
自作絵本
本記事では、自作絵本の「くーちゃんとえほんのほんだな」について、制作の過程を紹介します。
「くーちゃんとえほんのほんだな」は、下記のページで全ページ無料で公開しています。
もし、よければ読んでいただけるとうれしいです。
自作絵本のサイズ
自作絵本「くーちゃんとえほんのほんだな」のサイズは、下記のとおりです。
- 縦148mm × 横148mm (正方形)
以降で、サイズをどのようにして決めたかについて、紹介していきます。
マンガや小説とは違い、絵本にはさまざまなサイズがあります。
正方形の絵本や縦長の絵本、図鑑のように大きな絵本や手のひらサイズの小さな絵本など、形も大きさもいろいろです。
いくつか有名な絵本のサイズを紹介します。
- だるまさんが (正方形)
縦180mm × 横180mm - フレデリック (縦長)
縦282mm × 横230mm - はらぺこあおむし (横長)
縦218mm × 横305mm
マンガや小説と比較すると、次のような感じになります。
いろいろなサイズがあるというのは絵本の魅力のひとつでもありますが、自作絵本を作る際は、どのサイズにしたらいいのか迷うことも多いです。
絵本のサイズの種類
絵本のサイズは、次の4つに分けることができます。
- 縦長
縦の長さが長い - 横長
横の長さが長い - 正方形
縦と横の長さが同じ(もしくは近い) - 特殊な形
丸や三角などの特殊な形
サイズによって、「どんな絵が描きやすいか」や「絵本の印象」が違ってきます。
- 縦長
空のような縦の広がりを表現しやすい - 横長
地面のようにずっと横に続いている絵を描きやすい - 正方形
あかちゃん向けなど、かわいらしい絵本が多い - 特殊
他の絵本とは違ったユニークさを表現しやすい
サイズによって、どんな絵が描きやすいかが決まってくるため、絵本作りのはじめの段階でサイズを決めておくことが大切です。
見開きのサイズ
縦長や正方形といった絵本のサイズは、閉じた状態のサイズです。
絵本を作る際は、閉じた状態のサイズとあわせて「見開きのサイズ」も意識しておく必要があります。
見開きとは、絵本を開いた状態のことです。
見開きは、横幅が絵本を閉じた際の2倍のサイズとなります。
絵本の絵は見開きの状態で描くことが多いため、絵本のサイズを決める際も見開きでのサイズを確認することが大切です。
絵本のサイズを決める際のポイント
個人で絵本を作る場合、絵本のサイズを決める際のポイントは、次の3つです。
- 見開きでA3(A3のび)におさまるサイズにする
- 描きたい絵にあわせたサイズにする
- 市販の絵本のサイズを参考にする
見開きでA3(A3ノビ)におさまるサイズにする
絵本には決まったサイズが存在しないため、絵本を作る人が自由にサイズを決められます。
ただし、自作で絵本を作る場合は、製本することも考えて見開きでA3(A3ノビ)におさまるサイズにするのがおすすめです。
市販のプリンタや印刷屋さんでは、「A3(297mm × 420mm)」や「A3ノビ(329mm × 483mm)」というサイズまで印刷可能なところが多く、それ以上のサイズは印刷できないことが多いです。
もし、見開きでA3(A3ノビ)よりも大きい絵本を作ってしまうと、製本が難しくなってしまいます。
描きたい絵にあわせたサイズにする
描きたい絵にあわせてサイズを決めることも大切です。
空のように縦の広がりを表現したい場合は、「縦長」がおすすめです。
地面を移動するように、横に移動している状態を表現したい場合は、「横長」がおすすめです。
どのような絵を描きたいかよって、描きやすいサイズを選ぶといいと思います。
市販の絵本のサイズを参考にする
はじめて絵本を作る場合は、どんなサイズがいいか迷ってしまうことも多いです。
そんなときは、市販の絵本のサイズを参考にするのがおすすめです。
「自分がすきな絵本」や「自分が描きたいお話と近い絵本」を参考に絵本のサイズを決めると、イメージに近い絵本を作ることができます。
市販の絵本は、閉じた際のサイズが、正方形や縦長のものが多いです。
正方形や縦長の方が、より表現できる絵の幅が広がるからです。
市販の絵本のサイズについては、下記の記事でも詳しく紹介しています。
自作絵本のサイズ
自作絵本「くーちゃんとえほんのほんだな」は、下記のサイズにしました。
- 縦148mm × 横148mm (正方形)
自作絵本のサイズを決めた理由
「縦148mm × 横148mm」のサイズに決めたのには、3つの理由あります。
- ネットプリントサービスでも印刷できるサイズ
- 縦に広がりのある絵も描きやすい正方形か縦長のサイズ
- すきな絵本のサイズ
ネットプリントサービスでも印刷できるサイズ
1つ目の理由は、「ネットプリントサービスでも印刷できるサイズ」であることです。
自作絵本の製本をする際には、パソコンを使って製本ができるネットプリントサービスを使うのが便利です。
中でも、おすすめは「しまうまプリント」で、今回はしまうまプリントを使って絵本を製本しようと思っていました。
しまうまプリントでは、下記の4つのサイズから選ぶことができます。
- 文庫サイズ (148mm × 105mm)
- A5スクエア (148mm × 148mm)
- A5サイズ (210mm × 148mm)
- A4サイズ (280mm × 210mm)
今回作成する絵本も、このサイズの中から選ぶようにしました。
しまうまプリントについては、下記の記事で詳しく紹介しています。
縦に広がりのある絵も描きやすい正方形か縦長のサイズ
2つ目の理由は、「縦に広ろがりのある絵も描きやすいサイズ」にしたかったことです。
空のような縦に広がりのある絵も描きたかったので、横長ではなく正方形か縦長のサイズにしようと思いました。
すきな絵本のサイズ
3つ目の理由は、「すきな絵本のサイズ」であることです。
ぼくは絵本がすきで市販の絵本もよく読むのですが、中でも「ピーター・レイノルズ」さんの絵本がすきです。
ピーター・レイノルズさんの絵本には、「正方形」の絵本が多いです。
すきな絵本のサイズを参考にして、正方形の絵本を作ることにしました。
以上の理由から、縦148mm × 横148mmの正方形で絵本を作ることにしました。
絵本のサイズが決まったら、絵を描くために紙(原画)のサイズや、表紙のサイズを決めていきます。
本文のサイズ
まず、本文のサイズを決めます。
本文のサイズは、絵本の見開きのサイズで、絵本のサイズから横を2倍にした「縦148mm × 横296mm」です。
原画のサイズ
次に、原画のサイズです。
原画の大きさは、本文のサイズをもとにして決めます。
印刷したときに、端の方は切れてしまうことがあるため、原画は本文よりも少し大きめのサイズにします。
四方に余白を5mmずつとった「縦158mm × 横306mm」とします。
実際に絵を描く際は、本文のサイズではなく原画のサイズの紙に描きます。
表紙のサイズ
表紙は、本文(本文の原画)よりも大きいサイズで作ることが多いです。
市販されている絵本を見てみると、本文よりも表紙のサイズが大きいことがわかります。
ただし、今回はネットプリントサービスで印刷するため、表紙のサイズも原画と同じ「縦158mm × 横306mm」にしました。
ネットプリントサービスを使って印刷する場合、ある程度は拡大・縮小が可能なため、原画と同じサイズでも問題ありません。
原画との違いは、タイトル部分として中央に10mm分枠をとっていることです。
タイトルが不要な場合は、原画と同じサイズで表紙を作ります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
以上、「【絵本の作り方】自作絵本の制作日記2(サイズを決める)」でした。