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絵本を作るためには、鉛筆、絵の具、画用紙などの道具が必要です。
はじめて絵本を作る場合は、どのような道具が必要なのかわからない場合も多いです。
本記事では、絵本を作るために必要な画材や道具について紹介します。
趣味で絵本を作りたい人にも参考になる内容です。
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趣味で絵本を作る
絵本は本屋さんで買うものというイメージが強いですが、趣味で絵本を作ることもできます。
ぼく自身も趣味で絵本を作っており、今までに6冊の絵本を作りました。
絵本の作り方
絵本を作るためには、絵本の構成や用語について知る必要があります。
絵本は、「表紙」、「扉」、「本文(本身)」、「奥付」の4つから構成されています。
また、見開きや左綴じ・右綴じなどは、絵本を作る上でもよく使う用語です。
絵本の構成や用語の詳細については、下記の記事で詳しく紹介しています。
【趣味で絵本作り】自作絵本の作り方まとめ~手作りの絵本を作る手順を紹介~
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絵本の構成や用語以外について理解したら、次は実際にお話を考えたり、絵を描いたりする必要があります。
絵本のお話を考えたり、絵を描いたりする際には、次のような道具を使うことが多いです。
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鉛筆
鉛筆は、紙に文字や絵を描くことができる画材です。
鉛筆の種類
鉛筆は、芯の硬さによって「H(硬い)」「B(柔らかい)」「F(中間)」「HB(標準)」の4つのグループに分けられます。
JIS規格(JISS6006:2020)では、さらに細かく17種類に分かれています。
9Hが最も硬く、6Bが最も柔らかいです。
硬さ | 特徴 | 主な用途 |
---|---|---|
9H | 最も硬く、薄い線が描ける | 製図、跡付け作業 |
8H | 非常に硬く、薄い線向き | 精密製図 |
7H | 硬く、薄い線が長持ち | 技術的な製図 |
6H | 硬く、やや濃い線が出る | 製図、技術作業 |
5H | 少し柔らかめの硬さ | 製図、書類作成 |
4H | 薄い線だが濃さも少し出る | 製図、線画 |
3H | やや濃く、硬さも維持 | 製図、ノート |
2H | 少し濃く、程よい硬さ | 製図、筆記 |
H | 硬さと濃さのバランスが良い | 製図、筆記 |
F | HとHBの中間でバランス良好 | 多用途 |
HB | 標準的な濃さと硬さ | 学校、オフィスでの筆記 |
B | 濃い線が描ける | スケッチ、イラスト |
2B | 柔らかく濃い線が描ける | スケッチ、濃い筆記 |
3B | 濃く滑らかに描ける | イラスト、線画 |
4B | さらに濃く、柔らかい | アートスケッチ |
5B | 濃く柔らかい線が滑らか | 濃いスケッチ、デザイン |
6B | 最も濃く、非常に柔らかい | アート作品、濃厚な描画 |
JIS規格では鉛筆の硬さは17種類ですが、市販されている鉛筆の中には、「10H」、「7B」、「8B」、「9B」、「10B」といった種類もあります。
Hの場合は、数字が大きくなるほど硬くなります。
Bの場合は、数字が大きくなるほど柔らかくなります。
鉛筆の選び方
鉛筆を選ぶ際には、次のような基準で選ぶのが一般的です。
- 筆記用 → HB、 B、2B
- デッサン・スケッチ → B〜6B(濃淡をつけやすい)
- 製図・細かい線を描く → H〜4H(薄く細い線が出る)
- 滑らかな書き味が欲しい → FやB系統
絵本を作る場合は、F〜6Bまでの硬さが適しています。
ただし、どの硬さがいいかは、絵の雰囲気や好みにもよるため、実際に使ってみて決めるのがおすすめです。
色々な硬さを試してみたい場合は、異なる硬さの鉛筆のセット売りが便利です。
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消しゴム
消しゴムは、鉛筆やシャープペンシルで書いた文字や線を消すための画材です。
消しゴムの種類
消しゴムには、次の5つの種類があります。
種類 | 特徴 | 用途例 |
---|---|---|
プラスチック消しゴム | 一般的な消しゴムで、よく消える | 学習・筆記用 |
ねり消しゴム | やわらかく伸ばせる、消しカスが出ない | デッサンやイラスト |
砂消しゴム | 研磨材が含まれ、インクも消せる | ボールペンの修正など |
ペン型消しゴム | 細かい部分をピンポイントで消せる | 製図や精密な作業 |
電動消しゴム | 回転して消す、力がいらない | イラストや設計 |
消しゴムの選び方
消しゴムを選ぶ際には、次のような基準で選ぶのが一般的です。
- 一般的な筆記用 → プラスチック消しゴム(学校やオフィスで使用)
- 濃い線をぼかしたい → ねり消しゴム(デッサン向け)
- 細かい部分を消したい → ペン型消しゴム(製図向け)
- ボールペンやインクを消したい → 砂消しゴム(ただし紙が傷つきやすい)
絵本を作る場合は、「プラスチック消しゴム」や「ねり消しゴム」が適しています。
特に、ねり消しゴムは、紙を汚したり、傷つけたりせずに絵や線を消せるので、おすすめです。
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色鉛筆
色鉛筆は、カラフルな色のついた鉛筆で、絵を描くときに使われることが多い画材です。
色鉛筆の種類
色鉛筆には、次の3つの種類があります。
種類 | 特徴 | 用途例 |
---|---|---|
油性色鉛筆 | 一般的な色鉛筆 芯が硬めで発色が良い | イラスト、デザイン、塗り絵 |
水彩色鉛筆 | 水に溶ける 水彩画のような表現が可能 | 水彩画、グラデーション表現 |
パステル色鉛筆 | やわらかい質感 ぼかしやグラデーション効果が出しやすい | 美術作品、スケッチ |
色鉛筆の選び方
色鉛筆を選ぶ際には、次のような基準で選ぶのが一般的です。
- 塗り絵、アート用 → 油性色鉛筆
- 水彩画風の表現をしたい → 水彩色鉛筆
- 細かい線やリアルな絵を描きたい → パステル色鉛筆
絵本を作る場合は、「油性色鉛筆」や「水彩色鉛筆」がおすすめです。
JIS規格(JISS6006:2020)では、色鉛筆の色名は48色が規定されています。
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ただし、市販されている色鉛筆では、同じ色名でもメーカーや製品によって色に差がある場合があります。
また、48色より色数が多いものもあります。
色数が多いと、細かな色の違いを表現できるので、便利です。
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クレヨン
クレヨンは、紙やボードなどに滑らかに色を塗ることができる画材です。
クレヨンの種類
クレヨンには、次の3つの種類があります。
種類 | 特徴 | 用途例 |
---|---|---|
ワックスクレヨン | 硬めでサラサラした質感 定着性が高く、消えにくい | 子どものお絵かき |
水彩クレヨン | 水で溶ける 水彩画のような表現が可能 | 水彩風アート、グラデーション |
オイルパステル | 滑らかで発色が良い ぼかしや重ね塗りがしやすい | 美術作品、ポスター制作 |
クレヨンの選び方
クレヨンを選ぶ際には、次のような基準で選ぶのが一般的です。
- 子どものお絵かき → ワックスクレヨン
- 水彩風の表現をしたい → 水溶性クレヨン
- 発色の良さを重視 → オイルパステル
絵本を作る場合は、「オイルパステル」がおすすめです。
クレヨン、クレパス、クーピーの違い
クレヨンと似たような画材に、クレパスとクーピー(クーピーペンシル)があります。
それぞれの特徴は、次の表の通りです。
種類 | 特徴 |
---|---|
クレヨン | 顔料(色の成分)をワックス(蝋)で固めた画材 一般名詞 |
クレパス | クレヨンの定着性の良さと、パステルの混色のしやすさを合わせた画材 クレヨンよりも柔らかい質感 オイルパステル(一般名詞)に近い ※ クレパスは、株式会社サクラクレパスの登録商標 |
クーピー (クーピーペンシル) | 色鉛筆の描きやすさと、クレヨンの発色の美しさを生かした全芯タイプの色鉛筆 色鉛筆よりも折れにくく、クレヨンよりも汚れにくい ※ クーピー、クーピーペンシルは、株式会社サクラクレパスの登録商標 |
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絵の具
絵の具は、色を塗るための画材です。
絵の具の種類
絵の具には、次の6つの種類があります。
種類 | 特徴 | 用途例 |
---|---|---|
アクリル絵の具 | 幅広い用途で使われる絵の具 速乾性が高く、乾くと耐水性になる | 絵画、壁画、DIY |
水彩絵の具(透明水彩) | 水で薄めて使用する絵の具 透明感があり、ぼかしたり、にじませたりできる | 風景画、植物画 |
ガッシュ(不透明水彩) | 不透明の水彩絵の具 重ね塗りができる | ポスター、イラスト |
アクリルガッシュ | アクリルとガッシュの中間の絵の具 不透明で、乾くと耐水性をになる | デザイン画、ポスター |
油絵の具 | 油を基材とする絵の具 厚塗りによる立体的な表現ができる | 油絵、キャンバス画、芸術作品 |
絵の具の選び方
絵の具を選ぶ際には、次のような基準で選ぶのが一般的です。
- 保存性・耐久性が必要 → アクリル絵の具・アクリルガッシュ
- 透明感のある塗りをしたい → 水彩絵の具
- しっかりした発色を出したい → ガッシュ
- 本格的な油彩画を描きたい → 油絵の具
絵本を作る場合は、描きたい絵の雰囲気によって選ぶのがおすすめです。
ただし、油絵の具は、準備も大変で時間もかかるため、あまりおすすめではありません。
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画用紙
画用紙は、絵を描くために作られた紙です。
普通の紙よりも厚みがあり、鉛筆やクレヨン、水彩絵の具など、さまざまな画材に対応できるように作られています。
画用紙の種類
画用紙には、次の5つの種類があります。
種類 | 特徴 | 用途例 |
---|---|---|
普通画用紙 | 適度な厚みとザラつきがある 様々な画材に対応 | 学校の授業、お絵描き |
水彩紙 | 吸水性が高い 水彩絵の具に適している | 水彩画、イラスト |
ケント紙 | 表面が滑らか インクやマーカーでもにじみにくい | イラスト、デザイン |
パステル紙 | ざらつきが強め パステルや色鉛筆に適している | パステル画、スケッチ |
マーメード紙 | 表面に細かい波模様のエンボス加工が施されている 色鉛筆やクレヨンの発色が良い | ポストカード、招待状 |
画用紙の選び方
画用紙を選ぶ際には、次のような基準で選ぶのが一般的です。
- 子どものお絵描き → 普通画用紙
- 水彩画を描く → 水彩紙
- ペンやマーカーを使う → ケント紙
- パステルや色鉛筆用 → パステル紙
- 高級感を出したい → マーメード紙
同じ画用紙でも、細目、中目、荒目と荒さが分かれている場合もあります。
絵本を作る場合は、描きたい絵や使用する画材にあわせて選ぶのがおすすめです。
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定規
定規は、直線を引いたり、長さを測ったりするための道具です。
定規の種類
定規には、次の5つの種類があります。
種類 | 特徴 | 用途例 |
---|---|---|
直線定規 | 一般的な定規で、まっすぐな線が引ける | 学校、オフィス、日常使用 |
三角定規 | 角度が測れる | 製図、数学、幾何学 |
T定規 | 平行線や直角線が引ける | 製図、建築設計 |
曲線定規(フレンチカーブ) | 滑らかな曲線が描ける | デザイン、漫画、製図 |
テンプレート定規 | 円や図形がくり抜かれており、いろいろな形が描ける | デザイン、建築、イラスト |
定規の選び方
定規を選ぶ際には、次のような基準で選ぶのが一般的です。
- 一般的な用途 → 直線定規
- 数学や幾何学の学習用 → 三角定規
- 建築、製図、デザイン用 → T定規、曲線定規、テンプレート定規
絵本を作る場合は、「直線定規」や「三角定規」がおすすめです。
中でも、金属でできた定規がおすすめです。
プラスチックの定規は、カッターナイフなどと一緒に使う場合に切れてしまうことがありますが、金属製の定規であれば、カッターナイフと使っても問題ないです。
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カッターナイフ
カッターナイフは、紙やプラスチックを切るための道具です。
カッターナイフの種類
カッターナイフには、次の4つの種類があります。
種類 | 特徴 | 用途例 |
---|---|---|
カッターナイフ | 一般的なカッターナイフ 様々な用途で使える | 段ボール、紙、薄いプラスチックのカット |
ペン型カッター | ペン状の小型カッターナイフ 細かな作業がしやすい | 紙細工、模型、デザインカット |
プラスチックカッター | プラスチック用のカッターナイフ 硬い素材でも切れる | アクリル板、プラスチックの加工 |
ロータリーカッター | 回転式のカッターナイフ 切りにくい素材も自在に切れる | 紙、布、フィルム、ミシン目加工 |
カッターナイフの選び方
カッターナイフを選ぶ際には、次のような基準で選ぶのが一般的です。
- 一般的な用途 → カッターナイフ
- 細かな作業 → ペン型カッター
- アクリル板、プラスチックの加工→ プラスチックカッター
- 布やフィルムの裁断 → ロータリーカッター
絵本を作る場合は、細かな作業もしやすい「ペン型カッター」がおすすめです。
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スキャナー
スキャナーは、紙の文書や写真、イラストなどをデジタルデータとして取り込むための電子機器です。
スキャナーの種類
スキャナーには、次の4つの種類があります。
種類 | 特徴 | 用途例 |
---|---|---|
フラットベッドスキャナー | ガラス面に紙を置いてスキャンする | 書類、写真、イラスト |
シートフィードスキャナー | 紙を送り出しながらスキャンする | 大量の書類、レシート整理 |
ハンディスキャナー | 手でなぞるようにしてスキャンする | 本や壁のポスター、持ち運び用 |
オーバーヘッドスキャナー | 紙を上から撮影してスキャンする | 書籍、古文書の電子化 |
スキャナーの選び方
スキャナーを選ぶ際には、次のような基準で選ぶのが一般的です。
- 書類や写真のデジタル化 → フラットベッドスキャナー
- 大量の紙を効率よくスキャンしたい → シートフィードスキャナー
- 持ち運びや外出先で使いたい → ハンディスキャナー
- 本を裁断せずにスキャンしたい → ブックスキャナー
絵本を作る場合は、「フラットベッドスキャナー」がおすすめです。
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プリンター
プリンターは、コンピューターやスマートフォンのデータを紙に印刷するための電子機器です。
プリンターの種類
プリンターには、次の4つの種類があります。
種類 | 特徴 | 用途例 |
---|---|---|
インクジェットプリンター | インクを紙に吹き付けて印刷する 発色が良い | 家庭用、写真印刷 |
レーザープリンター | ドラムを用紙に押し付けて印刷する 一度にたくさんの枚数を印刷できる | 会社・オフィス用 |
ドットインパクトプリンター | ピンを押し付けて印刷する 連続用紙に印刷でき、耐久性が高い | 伝票印刷、業務用 |
モバイルプリンター | 小型で持ち運び可能 | 外出先での印刷 |
プリンターの選び方
プリンターを選ぶ際には、次のような基準で選ぶのが一般的です。
- 家庭用で写真や書類を印刷したい → インクジェットプリンター
- 大量に印刷するオフィス用 → レーザープリンター
- レシートや伝票を印刷する業務用 → ドットインパクトプリンター
- 持ち運んで使いたい → モバイルプリンター
絵本を作る場合は、「インクジェットプリンター」がおすすめです。
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絵の具や画用紙などのアナログの画材を使って絵本を作る場合、準備や片付けが大変です。
準備や片付けがめんどくさいと感じる人には、「デジタルお絵描きツール」がおすすめです。
デジタルお絵描きツールは、めんどうな準備や片付けが不要です。
また、絵の修正もかんたんなので、失敗した場合でもすぐに修正することができます。
デジタルお絵描きツールの詳細や、おすすめのツールについては下記の記事で詳しく紹介しています。
本記事では、本記事では、絵本を作るために必要な画材や道具について紹介しました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
以上、「【はじめての絵本制作】おすすめの画材・道具を一挙公開」でした。